コワーキングスペースを気持ちよく利用するために気をつけたいこと
月額費用が安くて他者と交流があるなど、何かと使い勝手がよいコワーキングスペース。しかしコワーキングスペースはあなた1人のためのスペースではありません。机をはじめとするオフィス空間を利用者全員で共有しています。そこで今回は、コワーキングスペースを利用者全員が快適に使うために気をつけたいことを考えます。
コワーキングスペースを気持ちよく利用するために気をつけたいこと
あいさつをする
受付スタッフにはあいさつするけど、利用者のことは目が合っても知らん顔なんてことになっていませんか。コワーキングスペースはカフェやファミレスではありません。難しく考えず、近くの席の方だけでもあいさつをしましょう。
共用机を独占しない・きれいに使う
共用机として数人掛けの大きなテーブルや長机を置いているところが多くあります。大きくて広くて資料を広げて作業をするのに最高ですよね。でも、ちょっと待ってください。それは独占OKの机ですか。椅子が数脚置いてあるなら、それだけの人数で共用して下さいということです。独占してしまうと他の利用者が使えなくなってしまいます。また、1席換算で利用料金を徴収しているところもあります。共用机を広く使いたい場合は、運営者にきちんと確認しましょう。
そして使用した後ですがゴミを放置したり、消しゴムのカス・マジックのインク・飲み物の水滴などで汚したまま帰っていませんか。最低限の片付けはとても大切です。そしてそこに人間性が現れることを忘れてはいけません。
共用物品を独占しない・きれいに使う
机以外にもパソコン用モニターやキーボード、文房具などコワーキングスペースには色んな共用物品があります。しかし、自分の利用頻度が上がり常連になるにつれ「いつも使ってるモニターを他の人に取られた」とか「いつもの●●がない」という不満を頂いてしまいがち。
これって共用物品であることを完全に忘れてしまっていますよね。そこまでこだわるならロッカーを借りて私物を置いたり、毎回持ち込めばいいだけの話です。
そして使用した後ですが、きちんと元の場所に戻していますか。次に使う人が困ってしまいます。モニターやキーボードの長いコードは、きれいにまとめておきましょう。また、フリードリンクコーナーがあるところが多いですが、飲み物をこぼした場合は放置せずきちんと掃除しましょう。
個人情報の取扱いに気をつける
取引先との連絡などで住所やメールアドレスなどいろんな個人情報を扱う方が多いと思います。コワーキングスペースは仕切りのない机を共有することが多いです。となると、誰からも個人情報が丸見え・丸聞こえということなりがちです。個人情報を失うと信頼も失うことになりますので、トイレなどで離席するときは特に注意しましょう。
離席時はパソコン画面をロックする
個人情報の扱いと似ていますが、パソコン画面もそうです。パソコン画面は明るいので、遠く離れた席からでも表示内容がよく見えます。それに離席中に勝手に操作されてしまったらどうしようもありません。ですので、トイレなどで離席するときは特に注意しましょう。
常連(会員)だからいいだろうと、勝手な振る舞いをしない
さきほどの共用物品だけではありません。「その席はいつも私が座ってるから譲ってください」と言ったり思ったりしていませんか。自由席制のコワーキングスペースならその考え方が間違っていることになります。また、会員や常連になればなるほど勝手に空きスペースに私物を置いたり、これぐらいはいいだろうとルールを破ってしまいがち。そんなことでは大切な会員さん・常連さんではなく、不要なお荷物さんになってしまいます。
他の利用者を質問攻めにしない
「コワーキングスペースなのだから、交流から新しい仕事に発展するはず!」とばかりに、交流や協働を全員が求めているはずと思い込んで、最初から突き進んでいませんか。そして他の利用者に「仕事はフリーランス?分野は何?」など質問攻めにしてしまったり。
質問した側に悪気はなくても、質問攻めにされた方は快く思わなかったり協働したくないと思ってしまったりすることがあります。物事には順序があるように人間関係の構築にも多少の順序があります。まずはあいさつから始めて、焦らずゆったりと関係を築いてくださいね。
匂いや香りのきついものを避ける
自席での飲食可能なコワーキングスペースはたくさんあります。飲食可能な休憩エリアを設けている場合はそれほど問題になりませんが、自席飲食が可能な場合に気をつけたいのが食事の匂いです。カレーやキムチなどは遠く離れていてもすぐわかりますし、なかなか消えませんよね。そのため、自席飲食が可能な場合でも「匂いがきついものは不可」としているところがあるので注意が必要です。
また匂いつながりとして最近問題になっているのが、洗剤や柔軟剤をはじめとする香料の匂いです。食べ物のきつい匂いと違って良い香りだから許されるだろうとかといえば、そうではありません。最近では香害と呼ばれ「香害110番」まで設置されるほど、香料の匂いによる問題は深刻です。洗剤や柔軟剤のほかにも香水・制汗スプレーなどは自分は鼻が慣れてしまい気づかないけど、周囲は迷惑しているということがよくあるので注意が必要です。
気をつけたいことは簡単なことばかりだが、できていない方が意外と多い
コワーキングスペースを気持ちよく使うために気をつけたいことを長々と書いてきましたが、いかがだったでしょうか。「なんだ簡単なことばかりじゃないか」と思った方が多いと思います。その通りです。
しかし、この簡単なことをできていない方が意外と多いのです。こんなちょっとしたことで、無用のトラブルを避け快適に利用することができます。コワーキングスペースは、利用者全員の大切な共有空間であることを忘れずに利用していただければと思います。