司法書士試験の勉強場所は独立開業後を意識してコワーキングスペースで!
2017/07/17
司法書士の資格取得後に個人での独立開業を目指している人は、資格取得を目標にするのではなく、独立開業して収入を得て軌道に乗せるまでを見据えておく必要があります。
司法書士の仕事とは?独立開業して収入を得るためにはどうしないといけないのか?
司法書士になるには、まずは司法書士試験に合格しなければなりません。その門は狭く平成28年度の合格率は3.2%です。
そんな司法書士の仕事は、各種登記、成年後見、遺産相続、裁判所提出書類の作成など多岐にわたります。このうち司法書士の独占業務は登記です。なお、名前が似ていて業務内容が重なることが多い行政書士は総務省管轄です。
独占業務は登記のみですが、家を建てたりすれば不動産登記、会社を設立すれば商業登記というように、登記やその変更の機会は無数にあります。また、仕事内容は登記を含め、誰でもお世話になりそうなものばかりです。そのため、独立して事務所を構えれば、すぐに登記や相続で困っている人たちが次々やって来ると思いがちですが、そう簡単ではありません。
弁護士や税理士と聞けば誰でも何となく仕事内容が想像できますが、司法書士の知名度はそれに比べて低いです。ましてや仕事内容を詳しく知っている人はどれぐらいでしょうか。ご自分の周りの友人・知人に司法書士についてどの程度知っているか質問してみると、世間の認知度の一端がよくわかると思います。また、司法書士と弁護士、司法書士と行政書士では業務内容が一部重複しているということも忘れてはいけません。
独立開業すると、そのような状況下で司法書士である自分と業務内容を世間に売り込んで仕事を獲得し、収入を得ていかなければならないのです。
現在は、資格取得後すぐに独立開業したりせず、まずは司法書士法人などに所属して実務経験を積みながら準備をしていくことが多いようです。また行政書士や税理士と業務提携して仕事を得やすくしている司法書士もいます。
司法書士試験の勉強場所にコワーキングスペースを活用すれば、独立開業後にもつながる
司法書士に限らず資格取得のための勉強場所を探している人が多くいます。そこで勉強場所の選択肢として出てくるのが自宅・図書館・有料自習室・カフェです。多くの人はまず、自宅では集中できないからと図書館の利用を考えがちですが、最近では自習利用を禁止する図書館が増えています。また、図書館の閉館時間が早いので自習席があるのに、仕事帰りや専門学校帰りに利用できないということで、有料自習室やカフェを使う人も多くいます。
最近は全国にコワーキングスペースが増えていることをご存知でしょうか。コワーキングスペースというとフリーランスが仕事をする場のようにイメージされる方が多いですが、勉強場所として利用される方も多くいます。
これまでは都心部にしかコワーキングスペースがなかったため、勉強場所としての選択肢になりにくかったのですが、最近は地方や郊外にも増え、多くの人にとって勉強場所を考える際の選択肢のひとつとなっています。
司法書士試験の勉強場所にコワーキングスペースを利用するメリット
利用者同士の交流がある
コワーキングスペースは、図書館や有料自習室、カフェと異なり、利用者同士のコミュニティがあることが大きな特長です。有料自習室の方が同じ資格を目指す仲間が見つかりそうに感じますが、有料自習室のなかには完全個室で誰にも会わなかったり、会話厳禁のルールを設けているところがあり、利用者同士の交流が生まれにくいのです。
完全個室や無音の中で集中して勉強したい方には、コワーキングスペースより有料自習室の方が向いているかもしれません。
交流が勉強・経験になるとともに、将来の顧客につながる人脈形成ができる
コワーキングスペースは起業家、フリーランス、副業をしている人、インターネット上で仕事している人、現役士業など様々な人が利用しています。司法書士の業務内容を考えてみて下さい。この人たちがみんな将来の顧客になる可能性があるのです。
なかでも副業を本業化する人、これから起業する人など新規法人手続きをしようと考えている人に出会えるチャンスがたくさんあります。そんな彼らのちょっとした質問や相談を聞くことは、自分にとって何よりの勉強と経験になります。それにもしかしたら、これがきっかけで将来の顧客になる可能性がありますし、司法書士を探している人を紹介してくれるかもしれません。
また、起業家や開業している資格取得者(現役士業)などから話を聞いておくことは、司法書士として独立開業した後にきっと役に立ちます。
独立開業後の営業に必要なホームページ作成ができる
このホームページを自分ひとりでゼロから作るにはかなりの知識が必要です。かといってホームページ制作会社では料金が高すぎたり、好きなときに自分で記事を更新できないことがあります。その点、コーワキングスペースはホームページ制作を得意とする人がスタッフや利用者にいることが多いので、自分に合ったホームページの制作を依頼したり相談できるメリットがあります。
このようにコワーキングスペースを利用すると、試験勉強に集中する場を得られるとともに多様なメリットがあります。もし、このような準備をしないままいきなり独立開業したらどうなるでしょうか。
難関の司法書士試験ですが、資格を取得するだけでは収入が発生しません。独立開業する場合は、自ら顧客開拓をして仕事を誠実にこなして初めて収入が発生するのです。独立開業後に収入を得ることをゴールとするのであれば、コワーキングスペースで勉強することがとても有効です。